これだから女は、、

 

 

今朝、井の頭線に乗って昨日寝落ちして聴きそびれた空気階段の踊り場を聞きながらバイトに向かっていた。

 

 

 

座ってたシートから四つくらい離れたところでドサドサっと大きな音がした。めまいだか貧血で女が倒れたようでその女の周りの人らは驚きながらも緊急停止のボタンを押したり座席を開けて座らせてあげたりと、たくさんの手助けにより女はなんとか息を吹き返したようで電車はまた動き始めた。

 

 

 

 

 

ちょっと待て。

 

 

 

降りろよ。

 

 

 

 

 

大丈夫ですで押し切って乗り続けるなよ。一旦降りて先に電車を行かせてから自分も整い次第次の電車に乗れよ。遅刻できませんみたいな確固たる意思で乗り続けんなや。私だったら申し訳なさでいっぱいになって降りて土下座で電車見送りますけどね。

 

 

 

これだから女は、、と思って顔を上げたらさっきのゴタゴタで黒髪ショートカット中目黒系のキレイな女性が私の目の前にずれ込んできていたようだ。

 

今日は30度越え予報のアチアチデイなので車両内は私以外全員半袖である(私は7月までは長袖を着ることで季節感を守ることに努めているので)。

女性は吊り革に掴まってケータイを見ているが、座っている私からは角度的にTシャツの袖口からチラッと腋が見えるわけです。夏に見れて嬉しいものランキングで花火、デケぇクワガタを圧倒的に抑えて1位の吊り革に掴まって覗く腋。過酷になりそうなアチアチデイを乗り切るエンジンとして今日の僕を支えてくれることでしょう。

 

 

 

ノースリーブを着てるひとのそれが完全に見えるのもいいんだけどやはりTシャツの袖からチラッと見えるのには勝てないね。そういう心理をわかったうえで袖を選んでいるとしたらもうサイコゥ!サイコゥ!サイコゥ!である。

 

 

ごちゃごちゃそんなことを考えてボーっと見上げていたら完全に女性と目があってしまった。女性は何食わぬ顔で吊り革を掴み続けどうぞご覧なさい、とでも言わんくらいの気品を感じさせる。お姉さん大好きドM青年の私には刺さりすぎる。これだから女は、、

 

 

 

 

終点の渋谷に着いてお姉さんはそそくさと電車をあとにお仕事に向かわれたようである。今日もお仕事頑張ってください。

 

 

ホームでは電車遅れまして大変申し訳ございませんと駅員さんが謝罪のアナウンスを入れている。意固地なめまい女が謝るべきところを自分たちのせいで、みたいに言えるなんて駅員さんには頭が上がりません。当のめまい女はなんとか倒れず乗り切れました!みたいな達成感を携えて助けてくれた周りの人に軽い会釈で改札へ向かっている。私のせいで電車が遅れてすいませんと全ての車両の人に謝って全員を見送ってから最後に改札を出ろ。

 

これだから女は、、